OpenMPのバージョン
Visual Studio 2015付属のC++コンパイラはOpenMP 2.0まで対応しています。
g++やclang++など、Visual C++以外のコンパイラはOpenMP 4.0やOpenMP 4.5に対応しています。
Windows環境で使うのであれば、OpenMP 2.0の範囲にとどめておくと扱いやすいでしょう。
Linux環境などであれば、C++コンパイラが対応するOpenMPのバージョンを確認したうえで、
OpenMP 4.0など新しい機能を活用すると良いでしょう。
ここでは、主にOpenMP 2.0について解説していきます。
OpenMPの各バージョンで追加された主な機能は次の通りです。
バージョン | 主な追加機能 |
2.0 | 並列実行、ループ分割、sectionsなど |
3.0 | tasksなど |
4.0 | SIMD対応、オフロード実行(GPU)など |
コンパイラの対応するバージョン
OpenMP 2.0はいろいろな環境で利用できます。
OpenMP 4.0など新しいバージョンを利用したい場合は、
C++コンパイラが対応するOpenMPのバージョンをご確認ください。
コンパイラ | 対応バージョン |
Visual Studio 2015 | OpenMP 2.0 |
g++ 4.4 | OpenMP 3.0 |
g++ 4.9 | OpenMP 4.0 |
clang++ 3.9 | OpenMP 4.0 |
Intel compiler 15.0 | OpenMP 4.0 |
OpenMP公式ページのリストもあわせてご参照ください。
関連ページ
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